オープン型ジャニヲタとクローズ型ジャニヲタの巻。

ジャニヲタ用語ってのがあると、ジャニヲタになってから知った。

推しているメンバーのことを担当と呼ぶなんて、ホストのお店みたい。ってジャニヲタ青二才は思っていたり、コンサートのことを魂と記載するなんてなるほどなぁと妙に納得したりと日々新鮮なんですよ、はい。

まだ、わたしがジャニーズにハマる前のこと。

勤め先の業績急成長で明らかに人手不足になりアルバイト募集することに。

書類選考から一次～二次面接を担当することになりました。雇用形態がアルバイトということもあり、わたしは雑談の延長のような面接を心がけていて、その中から少しでも人柄がわかればいいな、と非常にリラックスした空間づくりを心がけていた。

何人もの面接をする中で共通質問は、ありきたりだけど「趣味はなんですか？」

人って自分の興味があることや好きなもの、事柄に関して話すとき、すっごいキラキラ楽しそうにしゃべるの。

逆に無表情だったり、目の色が変わらなかったりすると「あれ？うそついているんじゃなかろうか・・・」と勘ぐってしまう。

趣味が「漫画」と答えた方には、おすすめの漫画を教えてもらい読むようにしているし、カフェ巡り（おしゃれだな）と答える方にはおすすめカフェを教えてもらって時間を見つけて行くようにしている。

ある日、やってきたかわいらしい女子に前述の趣味質問をしてみる。

「趣味ですか？ジャニーズです！

大好きなんです～～～～！」と目を輝かせておっしゃるではないかっ。

さらに掘り下げてジャニーズで誰が好きなんですか？と問うと

「キスマイの玉森君です！」と満面の笑みで答えるんですよ。その後、立て続けに最近行ったコンサートの話や番組協力に参加した話など、水を得た魚のようにピッチピチにお話してくださった。

ジャニーズに疎かったわたしは、彼女の面接が終わった後、音速の勢いで＜キスマイ　たまもり＞とググり、その夜は動画サイトで＜キスマイ＞と検索しキスマイを見させていただいた。

彼女のようなジャニヲタをオープン型ジャニヲタと呼んでいる。

彼女を採用させていただき、のちのわたしの師匠となるのであーる。

逆に水面下でひっそりと活動をする方もいる。

ある日、元ジャニヲタの社員が、MA（Musical Academiy）について話していた。無論、わたしにはチンプンカンプンな話。

前述の社員が「ほら、MAの秋山くん大野君原君良知君・・・あと一人だれっだっけ？」という問いを投げかけていた。そもそもMAって何よ？とか平成生まれのわたしにはわかりましぇん！という会話が飛び交っている中、痺れを切らした20代前半の女子が「まちだしんごくんです」とぼそりと呟く。

あれ？この子ジャニヲタだっけ？とわたしの頭の中に疑問が浮かびつつも、その時はスルーしてみた。

その数日後、KAT-TUNの曲の話になり、わたしは密かに「喜びの歌」がすきなんだよね～と話していると、

「喜びの歌は4枚目のシングルで特急田中3号の主題歌で～～～～」とこの曲に関するうんちくを小さめの声で語ってくるではないか。

これだけではない、ジャニーズに関することを彼女に質問すると、ただ単に回答が返ってくるのではなく、プラスアルファの付加価値をつけて優しく教えてくださる。

意を決して、「ジャニーズ好きなの？」と聞くと・・・

「実は、ジャニヲタなんです。家族以外の人に言うのは初めてで・・・。ただこの職場だったらジャニヲタを公言してもいいんじゃないかって・・・めぐまさんがジャニヲタになってから、いろいろ質問してくれて・・・実はジャニーズの話ができてうれしかったんです・・・」と胸のつっかえが取れたかのように小さめの声で頬を赤らめて可愛くお話してくれるではないかっ。

ところで、何でジャニヲタってのを隠していたんだい？と聞くと

「か・・家族にジャニーズが好きだって周りに言うと引かれるよって昔から言われていて・・・だから、その誰にも言うことが出来ませんでした」と。

なるほど、そうか。ご家族に刷り込まれていたわけだ。

だから、クローズ型ジャニヲタに必然的になってしまったのだ。

確かにジャニヲタって言うだけで引いてしまう人もいるかもしれない。

でも、ジャニヲタを公言することでもっともーっと世界が広がる可能性だってある。

好きの種類がたくさんあるように、ジャニヲタの種類もたくさんあるのだね。

彼女はその日を境に、ジャニーズの話を積極的にしていてイキイキはじけた毎日を送っている。クローズ型から半オープン型へ～というわけだ。

わたしのデスク回り。

わたしは、オープン型ジャニヲタだ。